空き家査定はどこに頼む?無料査定の使い分けと注意点

本記事はプロモーションを含みます。
空き家の査定は、売るつもりなら不動産会社の査定を2社以上、価格の根拠を書面で示したいなら不動産鑑定士の鑑定評価に頼みます。不動産会社の査定には、仲介で売れそうな額を出す「仲介の査定」と、その会社が自分で買う額を出す「買取の査定」があり、同じ家でも額の意味が違います。頼む前に、国が公表している取引価格や路線価、固定資産税の評価額で土地の目安をつかんでおくと、出てきた査定額を比べられます。
仲介の査定額は、売り出す価格についての不動産会社の意見で、宅地建物取引業法はその根拠を示すことを義務にしています。国土交通省は、根拠を示すために行った査定の費用は依頼者に請求できない、としています。この記事では、頼み先の使い分け、査定の前に自分で見られる公的な値、査定額を比べるときに確かめることを、法令と国の資料をもとにまとめます。
【PR】東京都内に空き家がある方は、「訳あり物件買取センター(LIXIL不動産ショップ)」に無料で査定を頼めます。運営する株式会社ブリリアントが直接買い取るため仲介手数料はかからず、家財が残ったままでも売却でき、売却後の不具合の責任(契約不適合責任)を免除する特約を付けて契約するとしています。査定の対象は東京都内の物件です(2026年9月29日時点の公式サイトの記載)。
空き家の査定はどこに頼む?頼み先は4つ
査定の頼み先は、不動産会社(仲介の査定・買取の査定)、一括査定サイト、不動産鑑定士の4つです。売るかどうかを決めるための査定なら不動産会社、相続人どうしで分けるときなど価格の根拠を第三者に示したいなら不動産鑑定士、と目的で分けます。
| 頼み先 | 出てくる額 | 費用 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 不動産会社(仲介の査定) | 仲介で売り出したときに売れると見込む額(不動産会社の意見) | 根拠を示すための査定の費用は依頼者に請求できない(国土交通省) | 買い手を探して、なるべく高く売りたい |
| 不動産会社(買取の査定) | その会社が自分で買い取る額 | 会社の案内で確かめる | 早く・手間をかけずに手放したい。古い・傷んだ空き家 |
| 一括査定サイト | 登録している複数の会社の査定 | サイトの案内で確かめる | 地元の不動産会社を知らず、まとめて比べたい |
| 不動産鑑定士(鑑定評価) | 鑑定評価額(鑑定評価書) | 報酬がかかる | 相続人どうしの分け方などで、価格の根拠を第三者に示したい |
出典:宅地建物取引業法 第34条の2、国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」(令和8年4月1日施行版)第34条の2関係 8、不動産の鑑定評価に関する法律 第2条
仲介の査定と買取の査定は「誰が買うか」で額の意味が違う
仲介の査定額は「この価格なら買い手が見つかりそうだ」という見込みで、その額で売れる約束ではありません。買取の査定額は、その会社が買主として示す額です。仲介手数料の有無や、売ったあとの責任の扱いも違うので、比べるときは査定額ではなく手元に残る額で比べます。
なお、根拠を示す法律上の義務は媒介契約(仲介)の決まり(宅地建物取引業法 第34条の2)なので、買取の査定額には同じ義務はかかりません。買取の査定でも、どう計算したかは自分から聞きます。仲介と買取の手取りの比べ方は、空き家買取の相場と流れ|仲介との違い・買取業者の選び方にまとめてあります。
「査定」と「鑑定評価」は別物。鑑定評価は不動産鑑定士の仕事
不動産の鑑定評価は、不動産の経済価値を判定して価額で表すことで、不動産の鑑定評価に関する法律で定められています。報酬を得て鑑定評価を業として行えるのは、登録を受けた不動産鑑定業者だけで、不動産鑑定業者の業務としての鑑定評価は不動産鑑定士が行います。
この法律において「不動産の鑑定評価」とは、不動産(土地若しくは建物又はこれらに関する所有権以外の権利をいう。以下同じ。)の経済価値を判定し、その結果を価額に表示することをいう。(不動産の鑑定評価に関する法律 第2条第1項)
不動産鑑定業者の登録を受けない者は、不動産鑑定業を営んではならない。(同法 第33条)
根拠の明示は、口頭でも書面を用いてもよいが、書面を用いるときは、不動産の鑑定評価に関する法律に基づく鑑定評価書でないことを明記する(以下略)(国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」第34条の2関係 8)
不動産会社が査定の根拠を書面で渡すときは、鑑定評価書ではないことを書くよう国土交通省が求めています。価格の根拠を第三者に示す書面が要る場面では、鑑定評価を頼むかを検討します。国土交通省の不動産鑑定評価基準は、価格を求める基本的な手法として、原価法・取引事例比較法・収益還元法の3つを挙げています。
机上査定と訪問査定の違い|売ると決めたら訪問査定まで受ける
不動産会社の査定には、資料と周辺の取引事例で出す「机上査定(簡易査定)」と、担当者が現地を見て出す「訪問査定」があります。机上査定は相場を知る入り口、訪問査定は売り出し価格や買取価格を決める段階で受けます。空き家は、雨漏りや傷みなど建物の状態を資料から読み取れないので、売ると決めたら訪問査定まで受けて比べます。
| 机上査定(簡易査定) | 訪問査定 | |
|---|---|---|
| 使う情報 | 住所・土地と建物の面積・築年数などの資料と、周辺の取引事例 | 資料に加えて、建物の傷み、道路との接し方、境界、周りの環境を現地で確かめる |
| 分かること | おおよその相場 | 売り出し価格・買取価格を決めるための額 |
| 向いている段階 | 売るか迷っている。何社かを比べたい | 売る・買い取ってもらうと決めた |
古い空き家は「建物の価値がほぼゼロ」と見られやすい
古い空き家の査定額は、土地の額が大半を占めることがあります。国土交通省は2014年(平成26年)の指針で、中古戸建て住宅の取引では、法人税法上の耐用年数(木造住宅は22年)などを参考に、住宅の状態にかかわらず一律に築後20〜25年程度で市場価値がゼロとされる取扱いが一般的だ、と指摘しています。
その際、法人税法上の耐用年数(木造住宅は22年)などを参考にして、住宅の状態にかかわらず、一律に築後20~25年程度で住宅の市場価値がゼロとされる取扱いが一般的である。
この指針は、こうした慣行を改め、手入れの状態を建物の評価に反映させるために作られました。会社によって建物の見方は違うので、訪問査定では土地と建物をそれぞれいくらと見たかを分けて聞きます。点検やリフォームの記録があれば、そのときに見せます。
査定を頼む前に、公的な4つの値で土地の目安をつかむ
査定額が高いか安いかは、比べる物差しが無いと判断できません。土地については、国が公表している4つの値で、頼む前に自分で目安をつかめます。3つはインターネットで、固定資産税の評価額は毎年届く課税明細書で分かります。
| 公的な値 | 何の額か | どこで分かるか | 土地の目安への直し方 |
|---|---|---|---|
| 不動産取引価格情報・成約価格情報 | 取引の当事者へのアンケート(取引価格情報)と、レインズの成約価格(成約価格情報)をもとにした取引の価格 | 国土交通省「不動産情報ライブラリ」 | 場所・広さ・築年数が近い取引と比べる |
| 地価公示 | 標準地の毎年1月1日時点の価格(3月に公示) | 国土交通省「不動産情報ライブラリ」 | 近くの標準地の1平方メートルあたりの価格と比べる |
| 路線価 | 相続税・贈与税で土地を評価するための、道路ごとの1平方メートルあたりの価格 | 国税庁「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」 | 地価公示価格等の80%程度が目途なので、÷0.8 がおおよその目安 |
| 固定資産税評価額 | 固定資産税の課税のもとになる価格 | 毎年届く固定資産税の課税明細書、市区町村の評価証明書 | 宅地は地価公示価格等の7割が目途なので、÷0.7 がおおよその目安 |
出典:国土交通省「不動産情報ライブラリ」・報道発表(令和6年3月1日)、国土交通省「地価公示」、国税庁「令和8年分の路線価等について」、総務省「固定資産税の概要」

たとえば、面している道路の路線価が1平方メートルあたり12万円で、土地が100平方メートルなら、路線価で出した額は1,200万円です。路線価は地価公示価格等の80%程度を目途にしているので、1,200万円÷0.8で約1,500万円が、地価公示の水準で見たおおよその目安になります。固定資産税の課税明細書に載っている土地の価格が1,050万円なら、÷0.7で同じく約1,500万円です。
国税庁も総務省も、この割り戻しの計算そのものを示しているわけではありません。土地の形や道路との接し方による補正、評価した時点の違い(路線価は毎年1月1日、固定資産税の評価額は3年に一度の見直し)もあるので、査定額を比べるときの物差しとして使います。建物の価格は含まれません。
不動産情報ライブラリで近くの取引価格を調べる
国土交通省の不動産情報ライブラリでは、不動産取引価格情報・成約価格情報・地価公示・都道府県地価調査の4つの価格情報を見られます。
- 不動産取引価格情報:国土交通省が取引の当事者を対象にアンケート調査をして集めた情報を、物件が特定できないよう加工して四半期ごとに公表したもの
- 成約価格情報:指定流通機構(レインズ)の成約価格を、国土交通省が個別の取引が特定できないよう加工したもの。マンションと一戸建ては、統計としての正確さに配慮して絞り込んだうえで載せているので、すべての取引が出ているわけではない
空き家と同じ市区町村・地区で、土地の広さや建物の築年数が近い取引を選ぶと比べやすくなります。
路線価と固定資産税評価額の調べ方
路線価は、国税庁の財産評価基準書 路線価図・評価倍率表で、空き家のある都道府県・市区町村の路線価図を開いて確かめます。令和8年分は2026年7月1日に公開され、評価の時点は1月1日です。
固定資産税の評価額は、固定資産税の納税通知とあわせて届く課税明細書に、土地の所在・地番・地目・地積とともに「価格」として載っています(地方税法 第364条第3項)。手元に無いときは、市区町村で固定資産課税台帳の閲覧や、記載事項の証明書の交付を求められます(同法 第382条の2・第382条の3)。相続した人が請求するときに要る書類は、市区町村ごとに確かめます。
空き家の査定を頼む流れと、そろえておく書類
空き家の査定は、名義の確認 → 公的な値で目安をつかむ → 机上査定を2社以上 → 訪問査定 → 査定の根拠を聞く → 売り方を決めて契約、の順に進めます。
- 名義と共有者を確かめる:登記事項証明書で、いまの名義人と、持分を持つ人がいないかを確かめます。
- 公的な値で土地の目安をつかむ:上の4つの値で、土地のおおよその額を出しておきます。
- 机上査定を2社以上に頼む:仲介の会社と買取の会社の両方に頼むと、売り方による差が見えます。
- 訪問査定を受ける:建物の状態、道路、境界を見てもらい、土地と建物を分けた額を聞きます。
- 査定の根拠を聞く:どの取引事例と比べたかを聞きます。仲介の査定では、根拠を示すのは法律上の義務です。
- 売り方を決めて契約する:仲介なら媒介契約、買取なら売買契約です。手元に残る額で比べて決めます。
相続登記は、相続で所有権を取得したことを知った日から3年以内に申請する義務があり、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になります(不動産登記法 第76条の2・第164条)。査定は登記の前でも受け付ける会社があるので、名義の手続きと並行して進めます。
査定の前にそろえておく書類
| 書類 | 取れる場所 | 査定で使うこと |
|---|---|---|
| 登記事項証明書(土地・建物) | 法務局。誰でも請求でき、管轄の外の法務局でも取れる。手数料は1通につき書面請求600円、オンライン請求・送付520円、オンライン請求・窓口交付490円 | 名義人、持分、土地の面積、建物の構造と床面積 |
| 固定資産税の課税明細書 | 毎年、市区町村から届く | 土地・家屋の固定資産税の評価額 |
| 固定資産課税台帳の記載事項の証明書(評価証明書) | 市区町村 | 課税明細書が手元に無いときの評価額 |
| 測量図・境界の書類 | 手元にあれば | 土地の広さと境界 |
| 建物の図面、点検やリフォームの記録 | 手元にあれば | 建物の状態の評価 |
出典:不動産登記法 第119条、法務省「登記手数料について」(2025年4月1日から)、地方税法 第364条・第382条の3
家財が残っている空き家は、仲介で売るなら片付けが要ることがあります。片付けの見積もりの取り方は不用品回収の見積もり比較サイトおすすめ3選にまとめてあります。
査定額を比べるときに確かめる4つのこと
査定額は高ければよいわけではありません。根拠、契約の種類、断り方、業者の免許の4つを確かめてから決めます。
査定額は「売れる額」の約束ではない。根拠を聞く
仲介の査定額は、不動産会社が売り出す価格について述べる意見です。宅地建物取引業法は、媒介契約の書面に売買すべき価額を書くことと、その価額について意見を述べるときは根拠を明らかにすることを定めています。
宅地建物取引業者は、前項第二号の価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない。
国土交通省は、この根拠として、価格査定マニュアル(公益財団法人不動産流通推進センターが作成したものなど)や、同じ種類の取引事例など、合理的な説明がつくものを挙げています。根拠は口頭でも書面でもよく、根拠を示すための査定の費用は依頼者に請求できないとしています。1社だけ飛び抜けて高い査定額が出たら、どの取引事例と比べたのかを聞き、ほかの会社の根拠と並べます。
媒介契約は3種類。専任は3か月まで
仲介を頼むときに結ぶ媒介契約は、一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の3種類です。専任と専属専任は1社にしか頼めない代わりに、契約の期間の上限、業務の報告の頻度、レインズへの登録の期限が法律で決まっています。
| 一般媒介 | 専任媒介 | 専属専任媒介 | |
|---|---|---|---|
| ほかの会社に重ねて頼む | できる | できない | できない |
| 自分で見つけた買い手と契約する | できる | できる | できない |
| 契約の期間 | 法律の上限は無い | 3か月まで(更新は依頼者の申し出で) | 3か月まで(更新は依頼者の申し出で) |
| 業務の報告 | 買いたいという申し込みがあれば報告 | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
| レインズへの登録 | 法律の義務は無い | 契約から7日以内(休業日を除く) | 契約から5日以内(休業日を除く) |
出典:宅地建物取引業法 第34条の2 第3項・第4項・第5項・第8項・第9項、同法施行規則 第15条の10
一括査定のあとの営業の電話は、はっきり断ってよい
一括査定サイトで頼むと、査定を出した会社から連絡が来ます。売らない、またはその会社には頼まないと決めたら、はっきり断って構いません。宅地建物取引業法の施行規則は、契約を結ばない意思や、勧誘を続けて受けたくない意思を示した相手に勧誘を続けることや、迷惑を覚えさせるような時間の電話・訪問を禁じています。
ニ 宅地建物取引業者の相手方等が当該契約を締結しない旨の意思(当該勧誘を引き続き受けることを希望しない旨の意思を含む。)を表示したにもかかわらず、当該勧誘を継続すること。
ホ 迷惑を覚えさせるような時間に電話し、又は訪問すること。
免許番号と行政処分の有無を国のサイトで確かめる
宅地建物取引業を営むには、国土交通大臣か都道府県知事の免許が要り、事務所ごとに標識を掲げることになっています(宅地建物取引業法 第3条・第50条)。会社のサイトや査定書に載っている免許番号を、国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで検索すると、免許を受けた業者かを確かめられます。
過去の行政処分(免許取消・業務停止・指示)は、国土交通省のネガティブ情報等検索サイトで最近5年分を見られます。このサイトに情報を載せていない自治体もあるので、その場合は都道府県のサイトも見ます。
東京都内の空き家なら|訳あり物件買取センター(LIXIL不動産ショップ)の無料査定
【PR】ロハスルで紹介している空き家の査定先は、東京都内の物件を対象にした「訳あり物件買取センター(LIXIL不動産ショップ)」です。運営する株式会社ブリリアントが自社で買い取る形なので、出てくるのは買取の査定額です。公式サイトの記載(2026年10月3日時点)は次のとおりです。
- 査定の対象エリアは東京都(23区を中心)
- 相談・査定・現地調査まで無料で、契約に至るまで費用はかからない
- 流れは、無料相談 → 現地調査のうえ査定 → 買取価格と条件の提案 → 契約 → 決済・入金
- 相続登記が済んでいない物件でも査定・買取ができる(登記の手続きは提携する司法書士と連携してサポート)
- 家財が残ったままでも買い取り、建物の解体費用・測量費用・残置物の撤去費用は原則として同社が負担
- 売却後の不具合の責任(契約不適合責任)を免除する特約を付けて契約する
- 宅地建物取引業の免許は東京都知事(4)第92862号
費用の負担は「原則として」と書かれているので、自分の空き家でどうなるかは査定のときに確かめます。東京都以外の空き家は、この記事の手順で地元の不動産会社に査定を頼んでください。仲介の査定とあわせて受けると、手元に残る額の差が分かります。
【PR】東京都内に空き家がある方は、「訳あり物件買取センター(LIXIL不動産ショップ)」に無料で査定を頼めます。運営する株式会社ブリリアントが直接買い取るため仲介手数料はかからず、家財が残ったままでも売却でき、売却後の不具合の責任(契約不適合責任)を免除する特約を付けて契約するとしています。査定の対象は東京都内の物件です(2026年9月29日時点の公式サイトの記載)。
空き家の査定のよくある質問
-
家の査定って怪しくないですか?
査定は宅地建物取引業の免許を受けた不動産会社が行うもので、仲介の査定では価格の根拠を示すことが法律上の義務です(宅地建物取引業法 第34条の2 第2項)。心配なときは、免許番号を国土交通省の企業情報検索システムで確かめ、査定額の根拠を聞きます。契約しないと伝えたあとに勧誘を続けることは、同法の施行規則で禁じられています。
-
査定を頼んだら、売らないといけませんか?
いいえ。査定は売り出す価格や買取価格の見込みを聞く段階で、媒介契約や売買契約を結ぶまでは売る約束にはなりません。仲介を頼むときは、価格や契約の種類などを書いた媒介契約の書面が不動産会社から交付されます(宅地建物取引業法 第34条の2 第1項)。
-
空き家を3年放置してもいいですか?
相続した空き家なら、3年は期限が重なる年数です。相続登記は、相続で所有権を取得したことを知った日から3年以内に申請する義務があります(不動産登記法 第76条の2)。また、相続した家を売ったときの3,000万円の特別控除(相続人が3人以上なら1人2,000万円)は、相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることが条件の1つで、適用期間は2027年12月31日までです(租税特別措置法 第35条)。売るかを決める前に査定だけ受けておくと、期限までに動けます。
-
査定額と固定資産税評価額はなぜ違うのですか?
目的と時点が違うからです。固定資産税の評価額は課税のための価格で、宅地は地価公示価格等の7割を目途に評価され、3年に一度見直されます(総務省「固定資産税の概要」)。査定額は、いま売るならいくらかの見込みです。固定資産税評価額を0.7で割ると、土地のおおよその目安になります。
-
古い空き家は建物の値段が付かないのですか?
付かないとは限りませんが、低く見られやすい事情があります。国土交通省は2014年の指針で、中古戸建て住宅は住宅の状態にかかわらず一律に築後20〜25年程度で市場価値がゼロとされる取扱いが一般的だと指摘し、評価の改善に向けた考え方を示しました。点検やリフォームの記録があれば訪問査定で見せ、建物をいくらと見たかを聞きます。
-
不動産鑑定士に頼んだほうがいいのはどんなときですか?
価格の根拠を第三者に示す書面が要るときです。不動産会社の査定は売るための見込みで、根拠を書面で渡すときは鑑定評価書でないことを明記するよう国土交通省が求めています。鑑定評価は、登録を受けた不動産鑑定業者が報酬を得て行う業務です(不動産の鑑定評価に関する法律 第2条・第33条)。売るかどうかを決めるための目安なら、不動産会社の査定を比べれば足ります。
この記事が参照した一次情報
法令や制度は変わることがあります。本文の内容は次の資料を参照日時点で確認したものです。
- 宅地建物取引業法(第3条・第32条・第34条の2・第47条の2・第50条)・同法施行規則(第15条の10・第16条の11)
- 国土交通省「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」(令和8年4月1日施行版)第34条の2関係
- 不動産の鑑定評価に関する法律(第2条・第3条・第33条)、国土交通省「不動産鑑定評価基準」
- 国土交通省「中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針」(平成26年3月)
- 国土交通省「不動産情報ライブラリ」、同 報道発表(令和6年3月1日)、国土交通省「地価公示」
- 国税庁「令和8年分の路線価等について」、財産評価基準書 路線価図・評価倍率表
- 総務省「固定資産税の概要」、地方税法(第341条・第364条・第382条の2・第382条の3)
- 不動産登記法(第76条の2・第119条・第164条)、法務省「登記手数料について」
- 租税特別措置法(第35条)
- 国土交通省「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」、同「ネガティブ情報等検索サイト」
参照日:2026年10月3日。査定額や買取の条件は物件と会社ごとに変わります。税金の特例を使うときは、税務署や税理士に確かめてください。
